
「システムをつくる」から「課題を解決する」へ
rheo開発プロジェクト
integration本部/開発リーダー
仲有理
sales部/責任者
佐々木鉄兵
rheo開発プロジェクト
〜労働集約の壁を破り、業務を流動させるAIオーケストレーション(rheo)誕生秘話〜 労働集約型のモデルを超え、業務を滑らかに流動させる自社プロダクト「rheo(レオ)」。現場の生々しい課題に向き合い、泥臭い試行錯誤の末に生まれたAIオーケストレーションの誕生秘話と、プロジェクトを推進したメンバーの挑戦の軌跡をご紹介します。
01 | CHALLENGE-挑戦のきっかけ
「人に頼る労働集約」を超えて。事業と顧客価値を同時にスケールさせる挑戦

プロジェクトの始まりは、「TIERO自身の提供価値とビジネス構造を一段上のフェーズへ引き上げたい」という強い危機感と意思でした。
当時、企業のシステム保守・運用をはじめとする支援は、優秀なエンジニアの手作業や時間に依存する「労働集約型」のモデルが中心でした。しかし、これでは案件や組織が拡大するにつれ、メンバーの負担が増えるばかりで、真の意味でお客様に本質的な提案や+αの価値を届ける「余白」が失われてしまいます。
「単に労働時間を増やすのではなく、仕組みとAIの力で事業をスケールさせ、お客様にもより高度な価値を還元できる自社ソリューションを創りたい」——。この現状に満足しない挑戦心こそが、すべてのスタートでした。
02 | VISION-課題へのアプローチ
現場の「真の課題解決」を追求した結果、辿り着いたAIオーケストレーションの構想

まず自社の保守運用を効率化する最初のプロトタイプを構想しました。さらに議論を深める中で、単なる自社の省力化ツールにとどまらず、「既存の基幹システムやチャットツールを壊さずにそのまま活かし、中心にいるAIが横断的に指示・判断して業務を動かす」というAIオーケストレーション(AIO)のコンセプトへと進化させていった「保守・運用における定型業務をAIが代行できれば、人が手作業に追われる状態を変え、もっと本質的な価値提供に時間を使えるのではないか?」のです。
現場の生々しい課題に真剣に向き合ったからこそ、同じように労働集約や人手不足に悩む多くのお客様のビジネス構造そのものを変革する、新たなソリューションが生まれました。
※AIオーケストレーションとは?
オーケストラの指揮者がそれぞれの奏者を活かして全体をまとめるように、AIオーケストレーションはいまあるシステムを壊さず、中心で業務全体の流れを繋ぎ、監視・自動化する考え方です。
単なる「点」の作業効率化ではなく、業務全体の流れを「線」で最適化する。それがrheoの役割です。
03 | EXECUTION-プロジェクトを動かす
「作っただけ」で終わらせない。チームで顧客現場へ深く踏み込む
コンセプトが決まり、わずか2ヶ月ほどで初版のプロトタイプは完成しました。チーム内では「手応えのあるものができた!」という達成感がありましたが、本当の勝負はここからでした。
「システムとして動くこと」と「実際の現場で本当の価値を生めるか」は全く別問題です。
そこでチームは、プロダクトを現場に真に馴染むレベルまで磨き上げるため、社内外を巻き込んだ検証フェーズへ突入しました。今年入社した新卒メンバーや現場メンバーが連日テストを重ね、操作性や不具合を愚直に検証していきました。
さらに、長年信頼関係を築いてきたお客様に協力いただき、実際の業務現場で無料トライアルを導入。定例会議を重ねる中で「ここが使いづらい」「回答の文脈がズレる」といった生の声を拾い集め、現場の運用に即した修正と改善を何十回も繰り返していったのです。
🎨 SIDE STORY|ネーミングとデザインに込めた想い
ギリシャ語から生まれた、AIと人の未来
rheo(レオ)という印象的なプロダクト名とロゴデザインを手掛けたのは、若手エンジニアです。
プロトタイプが立ち上がった際、彼が着目したのは「業務やデータの滞りを解消し、シームレスに流れる世界観」でした。
「rheo(レオ)」は、ギリシャ語で「流れ」を意味する rheos に由来する名前です。
単にAIで作業を効率化するだけでなく、「現場で働く人に寄り添う、愛着の湧く“相棒”のような存在にしたい」という想いから、親しみやすく呼びやすい「レオ」と命名。
「人とシステム、データが調和して心地よく循環するイメージ」を、波と流れをモチーフにしたロゴデザインへと落とし込みました。
「若手であっても、プロダクトの思想やブランドを創り出す中心になれる」——。このデザインと命名プロセスもまた、TIEROの自由度と当事者意識を物語るエピソードの一つです。
04 | QUALITY-技術と品質への向き合い方
ツール間の壁を壊し、システム全体を調和させる「AIオーケストレーション」

技術面で最もこだわったのは、「お客様が積み重ねてきた既存のシステムや資産を壊さず、繋ぎ目をシームレスにする」というアプローチです。
顧客管理システムやチャットツール、クラウドストレージなど、社内の至る所に点在するシステムやナレッジをrheoが横断的に統合・参照。単なる情報の検索にとどまらず、AIが業務の文脈を理解してデータの整理や入力を自動化することで、ツール間を行き来する手作業の滞りを解消しました。
最新のAI技術を単なる目新しい機能としてアピールするのではなく、「現場のスタッフがストレスなく、業務をスムーズに『流せる』ようにする手段」として徹底的にチューニングを重ねました。
05 | RESULTS-試行錯誤の結実
現場の「なくてはならない」存在へ。試行錯誤の末に叶えた正式導入
「作り手の一人よがり」を捨て、泥臭く顧客現場のフィードバックに向き合い続けた結果、rheoは現場のスタッフが「これなしでは業務が回らない」と口を揃えるプロダクトへと進化しました。
そしてトライアル運用を経て、大きな成果が訪れます。
検証に協力してくれていたお客様から、「ぜひ正式に活用したい」と組織全体での導入決定をいただいたのです。
自社の労働集約を変えるために生まれたrheoが、お客様の現場にも劇的な業務効率化とスケールできる運用基盤をもたらすという、大きな結実となりました。
06 | FUTURE-これから目指す姿
「当事者意識」と「現場主義」が、次のTIEROを創る

このrheoプロジェクトを通じて私たちが得たのは、「自ら課題を見つけ、当事者意識を持って現場の声を真摯に拾い上げることで、本質の課題解決が生まれる」という確信でした。
自社の問いから始まり、年次を問わず若手~ベテランまでが顧客現場に向き合い成果を結実させたプロセスは、まさに「意思を持ったメンバーに挑戦と責任を委ねる」TIEROの文化そのものです。
rheoも、私たちが目指す課題解決の手段の一つに過ぎません。私たちが真に提供したいのは単なる業務効率化ではなく、お客様の現場に寄り添い、最新技術を活かしてビジネスの課題を根本から解消していくことです。
仕様通りに「システムをつくる」だけでなく、現場に入り込んで「本質的な課題を解決する」。そんなエンジニアリングの価値を、これからも新しい仲間と共に追求していきます。
「技術で顧客の課題に向き合いたい」
そんな当事者意識を持ったあなたと、これからのTIEROを創っていけることを楽しみにしています。
